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0.5歩先の未来を予測することについて

久々にブログを投稿。


ビジネススクールで教えている経営学の基本的な思想の底流に、
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」(ダーウィンが言ったとされているが実際は不明)
があると思います。

だからこそ経営戦略は最初に外部環境分析からスタートして、自社の状況が外の環境に適応しているか、持続的に適応し続けられそうかを考えるところから始まります。
まあ当然アンマッチなところもあるわけで、その時に生き残るために「変化する」必要がでてくるわけです。

ただこの「変化する」というのはそれなりにくせ者で、それなりに時間がかかる。
今の外部環境に適応しようと一生懸命変化しようとしても、外部環境がすでに変わってるなんてことになりかねません。
したがって、「ちょっと先の未来を予測して、動いていく」必要があるわけです。

外部環境の変化をどうやって予測するか?
超能力の未来予知みたいな力があれば別ですが、100%あたる未来なんか予測することはできません。

一つの方法としては、現状のファクト(事実)と統計から考えるということ。
一例としては人口動態なんかで、日本の人口が今後どうなっていくかは、出生率や移民政策とかが変わらない限り、ある程度推測がつきます。

もう一つの方法とは、「歴史から学ぶ」ということだと思います。
歴史を学ぶ意味は下記三つ
歴史観を養う
→思考のタテ軸として、連続した時間軸の中で今自分たちがどの立ち位置にいるのか?理解すること
・世界観を養う
→思考の横軸として、世界の中で自分たちがどのような位置にいてどのように相互に影響を与え合っているのか理解すること
・人間観を養う
→人間理解として、状況が変化するなかで人とはどのような行動をするのか?理解すること

世の中がどのような動きをしていて、過去の人間がどのような動きをしていたか理解していれば、これからどう環境が変化していくか仮説が立てやすくなると思います。
最近経営戦略クラスのメンターをしていた時に、PEST分析などどうしたらいいかわからないという受講生を見ながら、ふと上記のことが思い浮かびました。


こんだけ長々と書き連ねましたが、今年読んだ書籍で将来を予測するための素晴らしい歴史関係の本に何冊かであったのでシェア。
自分の中ではメガヒットの本。

著書の中に「問い」があり、それにこたえる形で論点とそれについての解釈が語られている素晴らしい本です。

 

ユヴァル・ノア・ハラリ 「サピエンス全史」(上)(下) 文明の構造と人類の幸福 河出書房新社 2016年9月
 250万年に及ぶホモ(ヒト)属がいかに進化していったか、人は「虚構」の世界に生きていることを明らかにする本。
 認知革命、農業革命、科学革命という人類史に起きた大きなインパクトを紐ときながら、人類の成長エンジンと人類のマクロ的な動きがどう変化していくのかを明らかにしてくれてます。

 

谷口智彦 「明日を拓く現代史」 ウェッジ 2013年
 ・米国が作った世界システムとは何か?
 ・なぜ日本はそのシステムで成長できたのか?
 ・中国リスクとは何か?
 ・今後の世界はどう動くのか?
上記の問いをベースにして、どのように現代の世界がつくられ、今後どうなるのか語ってくれています。

とても衝撃を受けた本だったので、興味があればぜひご一読を
両者ともわりと現実を踏まえながら、未来に対して希望を持っているのが印象的でした。